野貝原山〜極楽寺山縦走

廿日市市宮内地区(廿日市インター付近)から見た縦走路
廿日市市宮内地区(廿日市インター付近)から見た野貝原山〜極楽寺山縦走路



野貝原山から極楽寺山への縦走路は、最近整備されており歩きやすくなった。整備前の道を歩いたことがある者にとって、 整備後の状況を知れば当然に感謝せずには居られない。 ここに整備していただいた
「百回クラブ」の記事があるので参照いただきたい。
25,000分の1地図にも縦走路は掲載されておらず、インターネットでも情報入手できなかったので、何度か泉水峠付近及び七曲峠 付近の登山道調査し、縦走できる道が理解できたので、2005年3月13日に実際に縦走を試みることなった。 なお、野貝原山までは古代参道を登った。詳しくはこちらを参照していただきたい。 全行程で休憩時間を入れれば8時間以上かかるコースなので、体力・気力ともに十分に必要とするコースである。

野貝原山の元施設内道路を歩いて、泉水峠への山道(A-1)を行く。送電鉄塔を経由 してもしなくても同じところに出る。この辺りの道は、モトクロスバイクで楽しまれているのか、道が禿げていて、通常の山道 という感じはしない(A-2)。 また、泉水峠西側には「カートピスタヒロシマ」(A-3)のサーキットコースがあり、山の中との思えないほどに賑やかである。 この泉水峠には悪路ながら玖島泉水地区から車で進入可能だ。泉水峠〜川末までは、車の通れない県道として有名な県道「虫道廿日市線」である。 ここに詳しい情報がある。
泉水峠(A-4)からは、旧佐伯町と旧廿日市市との境界線になる尾根道を十数個のピークを越えて進む。途中のコル(A-5)までは 比較的整備がよいので、楽しく歩ける。 途中のコルから北へ数分進むと「厄除け観音」(A-6)があるので、時間があれば立ち寄るのもいいだろう。ここから、南進すれば川末地区へと 至るが、途中の谷道は崩壊していて、川の中を歩くという感じのところもあるので注意してほしい。
さて、このコルから七曲峠を目指して、691m峰を登る。691m峰の手前で登山道は2分岐(A-7)して、「支尾根を一旦降りてトラバースして 再び主尾根至るルート」と「691m峰を越えて送電鉄塔の保守路を利用するルート」に分かれる。整備前は圧倒的に後者が歩き やすい道であったが、現在は前者が距離的にも近くいいだろう。
さらに進むと再びコルへ出る。ここからも、「鉄塔保守路を利用するルート」と「直接杉林を進むルート」に分かれる。どちらで もよいが、鉄塔から縦走路へ復帰する道は若干ヤブになっている。杉林を抜けて、大小いくつものピークを過ぎて行くと 3等三角点のある「汐見山」のピーク(635.7m)(A-8)に至る。ここには、旧陸軍輸送港域標石(第49号)(A-9)もある。 ここを過ぎれば、数分で七曲峠(A-10) へ到達できる。久々に舗装道路に出会う感じがする。
ここから、国道433号〜極楽寺林道の舗装道を歩いて、「極楽寺山」の山頂(標高693m)(A-11)へと歩く。車ではすぐの距離だが歩くとかなり遠い。 いよいよ下山スタート。「一願堂」「本堂」を経て、廿日市市平良地区までの山道を下る。極楽寺山の登山道はは登山解説本やインターネット で多数紹介されているので、ここでは紹介を割愛する。
「極楽寺分岐」まで歩いて「体力の限界」という方には、極楽寺山山頂方面には行かずに北へ直進し、「アルカディアビレッジ」 へ向かい、温泉で汗を流して、ここの送迎バスで下山するという方法もいいだろう。
参考までに、七曲峠から極楽寺林道分岐までの尾根を進むルート(地図では青い点線で示す)について記す。作者は実際に 歩いてみたが、かなりのヤブこぎ状態であり、とてもお勧めできるような道ではない。歩かない方がいいだろう。 極楽寺林道分岐手前の尾根に旧陸軍輸送港域標石(第48号)(A-12)がある。この標石までもヤブこぎ覚悟でなければ到達困難である。
なお、この標石については、ここに記載がある。第48号の位置は 「茶臼岩山」とあるが、この位置は「茶臼岩山の山系(南峰)」という意味だろう。茶臼岩山の登山レポートはここにある。

登山路の時間配分
明石三叉路 -- -- 野貝原山(三角点地) -- -- 縦走路入口 -- -- 泉水峠 -- -- 厄除け観音近くのコル --
スタート 〜 1.5時間 〜(元施設内道路)〜 40分 〜 10分 〜 1時間

-- 691m峰南側の分岐 -- -- 次のコル -- -- 汐見山山頂 -- -- 七曲峠 -- -- 廿日市分岐 --
〜 30分 〜 20分 〜 30分 〜 10分 〜 20分

-- 極楽寺分岐 -- -- 極楽寺山山頂 -- -- 極楽寺本堂 -- -- 平良登山口
〜 15分 〜 30分 〜 10分 〜 1.5時間



(A-1)ここで、元施設内道路から泉水峠へ向かう山道へと進む。 (A-2)鉄塔のすぐ下手。みごとにバイクの踏み跡がある山道。
(A-3)泉水峠にはカート場がある。 (A-4)泉水峠。手書きの標柱がある。
(A-5)途中のコル。北へ行くと「厄除け観音」、
南へ行けば川末地区へ出る。
(A-6)「厄除け観音」前面道路は、大沢地区と葛原峠地区
を結ぶ道(林道大沢線)である。
(A-7)691m峰の手前の2分岐。写真ではわかりにくい。 (A-8)「汐見山」の3等三角点(三角点名は南峠)
(A-9)三角点のすぐ西側にある旧陸軍の標石(第49号) (A-10)七曲峠。写真の切り通しの左手が汐見山から降りてくる山道
(A-11)極楽寺山山頂 (A-12)「茶臼岩山の山系(南峰)」にある旧陸軍の標石(第48号)




野貝原山〜極楽寺山縦走路登山地図
「この地図は、国土地理院長の承認を得て、 同院発行の2万5千分の1地形図(廿日市)を複製したものである。 (承認番号 平17総複、第97号)」

なお、このページ内で使用している登山ルートの名前・登山口や分岐点の名前などは、便宜上、作者が勝手に命名したものもあります。地図に記載した登山ルートは GPS等により測定したものではありません。

作成:2005年6月4日



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