野貝原山 標高733m

峰高貯水池付近(南東側)より野貝原山を望む 大峯山山頂(北西側)より野貝原山を望む
峰高貯水池付近(南東側)より野貝原山を望む 大峯山山頂(北西側)より野貝原山を望む



野貝原山は、かつて「のうが高原」というレクレーション施設があった山で、頂上付近には、その廃墟が点在している。 車道もあるが、ゲートが設置されており、許可なしでは通過できない。ここでは純粋に登山を楽しむこととして登山道を紹介する。以前の25,000分の1地図には「のうが高原」との記載があったが、最新版の2007年9月1日発行の25,000分の1地図ではこの記載は抹消されている。以前の地図には「のうが高原」の施設内道路の一部も記載されいたが、最新版ではそのほとんどが抹消されている。野貝原山の山名は記載されていない。
野貝原山から極楽寺山へ至る縦走路について、別途取り上げているので、
こちらを参考にしていただきたい。


明石地区からルート

明石地区より「古代参道」を登るルート。明石の三叉路(A-1)から北へ分岐し、さらに途中から「林道野貝原線」(A-2)へと左折すると、 右に「大歳大明神」と書いた鳥居(A-3)が見えてくる。 ここから更に山側の住宅地への道を進んだところに取付(A-4)がある。 ここから、約1.5時間で1等三角点(A-5)のあるピークへ至る。 なお、この三角点の標高は719.5mであるが、廃墟と化した展望台(A-6)(A-7)の すぐ南側の位置にあった三角点を移設したもので、旧三角点の標高は733mとのことだ。 旧三角点地の脇には旧陸軍の標石がある(A-8) (標石について詳しくは、 ここを参照)。 また三角点ピーク手前の斜面にはかつて「のうがミラミッド」と呼ばれていた巨岩群があり、 長年の風雨による侵食で生まれた巨岩・奇岩群を楽しめる。「塔岩」からの眺望 は素晴らしい。作者の知る限りのものではあるが、 付近の拡大地図を作成したので参考とされたい。 この登山道は、取付付近に時折倒木があるが、比較的歩きやすい。
路線バス(広電バス佐伯線)を利用して楽しむことができる。津田方面行き「明石」で下車。 時刻表(PDF)

(A-1)明石の三叉路。ここから北側に向かって登山を開始する。 (A-2)左折して林道野貝原線を歩く。
(A-3)大歳神社の鳥居。 (A-4)取付。山火事注意の標識の向こうのコンクリート橋を渡って進む。
(A-5)三角点ピークの1等三角点(三角点名は、野貝山) (A-6)展望台、最高点で標高733m。
(A-7)展望台より廃墟となったホテル越しに瀬戸内海方面を望む。 (A-8)旧三角点の脇にある旧陸軍の標石(第53号)
同様の標石に比べて深く埋められており標石の文字は読み難い。

「のうがピラミッド」付近の拡大地図
「この地図は、国土地理院長の承認を得て、
同院発行の2万5千分の1地形図(廿日市)
を複製したものである。(承認番号 平21業複、第340号)」

雨宿石 円形鏡石 ピラミッド積石 塔岩 タイル巨石 高貴人墳墓 方向石
のうがピラミッドの写真


川末地区からのルート

川末の林道脇の堰堤のところが取付(B-1)(B-2)になる。このルートは、取付そのものの標高が高い(約350m)ので、約1時間程度で、 元施設内道路(B-3)に到達できるが、1等三角点のある山頂(A-5)までは、元施設内道路を歩いてさらに約30分くらいかかる。
この登山道は、あまり歩かれた様子がなく時折倒木もある。 この登山ルートには、電話用の電柱(B-4)がルート沿いに建っているので、 これを目安にするといいだろう。(電柱が撤去されたとの情報あり。未確認。2007/4/19)
路線バス(広電バス原線)を利用して楽しむこともできるが、便数が少ないので注意が必要。川末行きの終点「川末」で下車。 時刻表(PDF)

(B-1)林道に掛かる橋の手前に取付がある。 (B-2)取付からすぐに堰堤をこえて、送電用の鉄塔下を通過する。
(B-3)旧施設内道路に出たことろ (B-4)この登山道沿いに電話用の電柱がある。
末端が切断されており使用されていないようだ。


ふれあいライフ原からのルート

国立病院機構原病院は、国立病院機構広島西医療センターへと統合されて、現在は、老人施設の「ふれあいライフ原」となっている。この施設を通過する道を進む(C-1)(C-2)。 ここからのルートには、中国電力新西広島岩国線63号鉄塔を経由するルートと「南無阿弥陀仏の岩」〜604m峰を経由するルートがある。どちらも、野貝原山の山頂東側の別荘地付近へ到達する。どちらのルートも、しっかりとした踏み跡があるが、前者は倒木の多い荒れた山道になっているのに対して、後者は整備された歩き易い山道が続いている。後者を登った方が快適であることはいうまでもない。
路線バス(広電バス原線)を利用して楽しむこともできるが、便数が少ないので注意が必要。川末行き「原小学校上」で下車。 時刻表(PDF)

中国電力新西広島岩国線63号鉄塔を経由するルート

「ふれあいライフ原」を過ぎて、やがて、舗装道も終わった地点(C-3)から、約100mの地点の竹林に南側で分岐する(C-4)。一旦谷へ降下し、堰堤の下流のコンクリート橋を渡り、向かい側の尾根へと上がる。63号鉄塔までは、鉄塔保守路で大変歩き易いが、ここで、鉄塔保守路から分かれて尾根を登る(C-5)。倒木が多くうんざりする。 標高約470mを超える付近からは、この状況はやや改善されて歩き易くなる。山頂東側の別荘地の手前で、広い空地に飛び出す(C-6)。かつて、「のうが高原」が営業していた時代には、「事業用地」と言われていた土地だが、今では、アカマツが生えており、山へと戻りつつある。この「事業用地」を超えると、舗装されたかつての登山道路に到達する。ここまで、2時間程度。

「南無阿弥陀仏の岩」〜604m峰を経由するルート

上述の分岐(C-4)から、さらに、約100m進んだところに、このルートへの分岐がある(C-7)。分岐せずに直進する道は、この先約100mで行き止まりとなる。行き止まり手前に、比較的落差のある滑滝がある。ただし水量は少ない。
このルートは、「南無阿弥陀仏の岩」への参拝者がある関係だろうか、大変歩きやすい道が続いている。標高400m付近で西側の尾根へと進路を変える。また、「南無阿弥陀仏の岩」の手前に分岐がある(C-8)。この分岐を直進してみたが、少し先で道が消失していた。「南無阿弥陀仏の岩」は、南無阿弥陀仏と彫り込まれた 高さ約10m余りの天然露岩で、今から半世紀も前に地元の方(故人)が彫られたそうだ(C-9)。この岩の上からは、広島市方面に眺望が開けている(C-10)。登山道は、この岩の北側を進み、604m峰(C-11)で進路を南西側に変えて、一旦高度を下げる。さらに進むと上述の「事業用地」に到達する(C-12)。登山道が荒れてないので、登山時間は1.5時間程度。

(C-1)川末方面に向かって「原小学校上」バス停手前で
県道虫道廿日市線を「ふれあいライフ原」方面へ分岐
(C-2)ふれあいライフ原の正門を通過する。門柱には向かって
左に「国立病院機構原病院」、右に「広島県立原養護学校」と書かれている。
(C-3)舗装道終点。しばらくは、幅員のある道が続く。 (C-4)竹林内の分岐。分岐後すぐに谷へ降下し橋を渡る。
(C-5)63号鉄塔から先は、荒れた尾根道を登る。 (C-6)別荘地東側の「事業用地」に飛び出す。
(C-7)「南無阿弥陀仏の岩」方面への取付。 (C-8)「南無阿弥陀仏の岩」手前の分岐。
分岐点より「岩」の方向を望む。
(C-9)「南無阿弥陀仏の岩」高さは約10mもある。 (C-10)岩の上から広島市方面を望む。
(C-11)604m峰、眺望なし。 (C-12)別荘地東側の「事業用地」へ飛び出す。


野貝原山登山地図
「この地図は、国土地理院長の承認を得て、 同院発行の2万5千分の1地形図(廿日市)を複製したものである。 (承認番号 平22業複、第330号)」

なお、このページ内で使用している登山ルートの名前・登山口や分岐点の名前などは、便宜上、作者が勝手に命名したものもあります。地図に記載した登山ルートは GPS等により測定したものではありません。

作成:2005年6月5日,2007年1月29日,2010年4月28日,2010年5月25日,2010年12月4日



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